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10月29日(水)
昨夜、国立展の搬出を終えて帰宅した。
帰国してから1年経ったけど、なかなか会えなかった友人も多く、今回は良いチャンスになった。帰国してから初めてということは、今世紀初めてということ。時の流れるのは本当に早い。
グループ展は、個展を開く力のない人の集まりというのが一般的だけど、今回の3人展は力のある個性的な作家たちとの合同展。しかも、会場に来てくれた誰もが感じていたとおり、全く違うタイプの陶芸を同時に楽しめる素晴らしい展覧会になったと思う。
マキトさんは先月に新宿の百貨店、アキさんは来月末から恵比寿のギャラリーで、そして私は明日から個展。皆、忙しい最中だったけど、有意義な時間が過ごせたよね。
会場に足を運んで下さった皆さん、ありがとうございました。鎌倉での個展は、主に食器を出品するので国立とは違った、より生活に密着した作品展開になります。秋の鎌倉散策ついでに、またまた再会!
10月18日(土)
国立・コートギャラリーで行う3人展まであと5日。今日は最終の窯焚きをしている。
鱒紋のマスキングや釉掛けの後、窯詰めが終わったのは深夜12時。そのまま火を入れる。いつもならホッと一息、工房の掃除でもしながらのんびりと過ごす幸福な時間なのだが、とにかく1日でも早くやらねばならない仕事が沢山控えていて・・・。掃除をざっと済まし、磁器のロクロにかかった。何事も追いつめられないと動けない自分の性格を恨めしく思ったりもするが、早くから始めても、なぜかいい物が作れない。追いつめられた緊張感が集中力の元ならば仕方がない。トコトンお付き合いしますよ、イマイズミさん。
外はどんよりと雨だけど、工房の中は常夏気分。還元の炎をチェックしながら『今日の卓袱堂』を書いてます。昨夜作った磁器の鉢が乾くまで、束の間の休息。布団の中で溶けるくらい眠れるのは、11月に入ってからかなー?
24日(金)25日(土)は会場にいる予定です。再会!
10月05日(日)
深夜にまで及ぶ制作。自ずと集中力が落ちてくる。手から滑り落ちる乾燥した磁器の作品。 コンビネーションパーツのひとつだから、割ったら全て台無し。卵の殻より脆い、干菓子のような焼成前の磁器。地面のコンクリートまでの距離は約80B。意識よりも早く、右手が伸びる。地面すれすれでキャッチ。事の重大さが身体に染み渡ってきて、冷や汗をかく前に全身が燃えるように熱くなる。安堵で急に聞こえてくる鼓動が耳にうるさい。
制作に追われる毎日。手放しで楽しいとは言えない。いや、むしろ辛い。しかし、この瞬間を求めている自分がいることも知っている。サバンナの草食動物が、敵から逃げる時に見せる恍惚の表情と同じだ。これが生きている時間。これが私の仕事。窯出しの瞬間へと繋がるこの肉体労働を、全ての人が知ってしまったらどうなるのだろう?この幸せを知ったら世の中は陶工だらけになって、人類は滅びてしまうのかな?
そんなことはない。それぞれの血に従って、みんな生きている。
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