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11月30日(日)
まったく、わかりやすい性格である。
少し余分にお金があって、時間に余裕が出来たら遊んでばっかり。誰?オマエしかいないだろ!昨日は朝帰り。一昨日は朝帰りもしなかった。アルコールがひたひたに身体中染み込ん で、次の日の夕方でもほんのり赤ら顔。呆れちゃうね、まったく。
そんな中で面白い事もあった。偶然入った恵比寿のbar『AMICUS』で出会ったアル中の彫刻家・征矢剛。まぁ早い時間から飲んでやがる(人のことは言えないが)。この男、金属で昆虫をモチーフにした照明やオブジェなんかを作るんだけど、かなりの仕事人である。(自称)昆虫博士のオレも唸るような作品を平気で作る。哺乳類などと違い躍動する筋肉などというものが殆ど見えない昆虫は、静止している中の"ため"のような瞬間がある。それをちゃんと作品に取り入れている。正直驚いてしまった。ヤサ男(結構ハンサム)のくせ苦労人だし、芸術家というより職人気質。初対面なのにすっかり意気投合して話し込んだ。この男と一緒に作品展をしたいと思う。そのために、自分の作品をレベルアップしたいと願う。身体のダイナモが回り始める。
都会はあまり好きじゃないけど、刺激的な出会いがあるのも事実。
11月25日(火)
八ヶ岳から帰ってきた。
個展が終わって、すっかり腑抜けである。追加注文・来年の個展とやることは沢山あるが、もう少しのんびりさせてもらおう。どうせイイ物なんか出来やしないんだから。
八ヶ岳はさすがに寒く、標高2100メートルの麦草峠近くにある白駒湖はまもなく氷が張りそうな気配。湖に突き出た桟橋がなかなかの雰囲気である。2年前、ここの桟橋から凍った湖面に降りたチコが、危うく帰らぬ犬になりそうだった、という話を思い出した。下半身が割れた氷の中にハマってもがいていたらしい。
そのチコと山を散歩していたら、山小屋の番人みたいな男に呼び止められた。『犬は生態系をこわすから連れてくるな・・・』云々の話を聞かされて退散。でも、ちょっとおかしい。確かにチコはウンチもオシッコもする。でも、人間様だけの為に整備された道、湖畔の休憩所、さっきの男が住んでいる(だろう)立派な建物の横にはパワーショベル・・・。無限とある生物の、ナンバーワンに君臨しているホモサピエンス。そんなにエラいのか?一番強いものだけの都合でルールが決められている世界。まるで今のアメリカがしている事と同じ。自分たち以外のものは全て悪と決めつける・・・。来年も一緒に来ような、チコ。オマエのウンチはあの男の吐く息より、よっぽど美しい(臭いけど)。
11月11日(火)
個展が終了した。
国立展から続いた3週間の長丁場。何もかもが初めての経験。安堵感がジュンサイのように体の周りにまとわりついている。最終日の今日、夕方5時過ぎに売約済み、取り置きの作品を包装し始めると、棚や卓上がガラガラになる。買ってくれた人たちに申し訳ないような気持ちになるのは自分のエゴか?大丈夫、それぞれの嫁ぎ先でかわいがられてもらえるに違いない。
陶苑『八坂』で尽力してくれたスタッフの皆さんにも頭が下がる。勤務中はもちろん、せっかくの休日にも友人や肉親の方を連れてきて、買っていってくれた。本当にありがとう。目標にしていた総売上げ額も大幅に超えて、面目も保てました。よかった・・・。生きている限り続く仕事の第一歩を大股で踏み出した。長く険しい道はこれからである。
会場に足を運んでくれたみなさん、本当にありがとうございました。
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