11月17日(金)
忙しい。 朝から釉掛け。 夜までに窯を詰めて焚き始めないと、納期に間に合わない。 文字通り、飯を食う時間もないのだ。 今日はスガシカオを聴きながら仕事をした。集中して作業をしているはずなのに、そんな時ほど歌詞が身体に入ってくる。
ずっと探していた/理想の自分て/ もうちょっとカッコ良かったけど/
僕が歩いてきた/日々や道のりを/ ほんとは“自分”って言うらしい/

ふむふむ…
ねぇ、僕らが/夢見たのって/ 誰かと同じ色の未来じゃない/
誰も知らない/世界に向かっていく/ 勇気を“未来”って言うらしい/
自分の過去を美化するつもりはないが、周りの、誰もが知らない未来に飛び出した18歳の頃を思い出して、じーんと滲みた。あんな無謀な決断があって、今のオレはこんなに忙しいのかと…(笑) あの頃の潔い勇気に比べると、今の自分はずいぶんと保守的だ。 なんだか小さくまとまった小市民な気がしてきた。
あと一歩だけ/前に/進もう/
あと一歩だけ前に…まるで居酒屋の便所に書いてある張り紙みたいだが(男子専用)何かに挑戦したい気分がムクムクと…! よし!来年はもっといい仕事するぞ!(今年から始めろ〜)


11月02日(木)
今夜のピンチヒッターはオレ様だ。
タキシードを借りて、エナメルの靴を借りて、メルセデスに乗りHERMESのイヴェントへ。 女性誌の後半ページに出てきそうなセレブリティの集い。ルイ・ロデレールのシャンパーニュ片手にシルヴィ・ギエムのコンテンポラリー・ダンスと魅惑のエスニックライヴを、あんなに小さなホールで観られるなんて…贅沢もここまでくると心地いい。 続いてはジョエル・ロブションでのパーティ。白はムルソーとサントーバンのプルミエクリュ、赤はCH.グロリアやクレール・ミロンとツボを心得たワインチョイス。オレは片っ端から飲み倒していく。他の人たちは優雅におしゃべりして、あまり飲んでないし…
ロブションの名前は伊達じゃなかった。 アミューズ・ブースは雲丹のムース、そして真鯛のレモングラス風味、魚介のリゾットに貝柱のソテー、フォワグラのパテやら仔羊のローストやらジューシィなステーキやら…満腹が来て欲しくないと祈りたくなるような繊細で独創的な料理にピタリ寄り添うワインの完璧なるハーモニー…そして自分の懐は全く痛んでいない(笑)というシアワセな気分に有頂天ホテル・ルワンダな酔っぱらいが完成…別世界って楽しいかも? 車が停めてある横浜まで送ってもらい、車内で朝まで仮眠。 普段着とスニーカーに着替え、カボチャになった愛車のエンジンをかけて帰路についた。

パーティ会場には長い銀髪にタキシードの有名陶芸家もいた。 でも、たとえオレが陶芸の世界で成功しても、売れっ子になったとしても…こうゆう場所での常連にはなりたくない、と思った。 代打だからこそ楽しめた場所。本業の目指すところは、別の場所。