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04月10日(火)
茶陶の師匠・西村徳泉先生が亡くなった。知らせを聞いて、新幹線に飛び乗り京都へ。
胸がざわざわする。今さら言うまでもなくオレは無礼の不義理男だが、それにしても徳泉先生には恩返しが全然出来ていない。どうにもやりきれない気持ちを喪服に封じ込めて。
通夜より2時間ほど早く着いたので、久々に京都の街を歩く。祇園から八坂神社を抜け円山公園へ。東京ではピークを過ぎてしまった桜が満開で迎えてくれる。京都の桜はモノが違う、枝振りも色彩もロケーションも…全てが優雅だ。職人時代は忙しくてゆっくり花見もできなかったけど、春にはいつも視界の片隅にいた。そのまま下河原を通り八坂の塔、二寧坂、三年坂へ。住んでいる頃はあまり感じなかった京都の香りに、目頭が熱くなる。この街で過ごした青春を、取り戻せないその時代を想う。
清水から夕焼けの道を歩き、五条坂にあるセレモニーホールへ。ここは、かつて京都最大の焼物問屋だった「萬珠堂」の建物。納品に訪れたあの頃を思い出しながら中へ。工房の懐かしい仲間と再会するも…そこに徳泉先生がいない事に違和感を感じる。ひとつの時代が終わり、自分の将来をぼんやりと考える。ほんとうに良いものを作っているのか?毎日、真剣に陶芸と向き合ってる?工房を辞める時に先生から頂いた色紙の言葉を口にしてみる。
「竹有上下節(竹、上下に節あり)」
多くの人に守られ、支えられている事を忘れずに。
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